第1章 中医学の基本を知る 第4話2026.10.20

第4話 「陰陽(いんよう)」とは?
身近な例でわかる、中医学でもっとも大切な考え方

「陰陽」という言葉を聞くと、

「なんだか難しそう…」

そんな印象を持つ方も多いかもしれません。

実は、陰陽は特別なものではなく、私たちの身の回りにもたくさん存在しています。

例えば、

昼と夜。

暑い日と寒い日。

動く時間と休む時間。

このように、反対の性質を持つものがお互いにバランスを取りながら成り立っているという考え方が「陰陽」です。

今回は、中医学の基本となる「陰陽」について、身近な例を交えながらわかりやすくご紹介します。

 

陰陽とは?

陰陽とは、自然界にあるあらゆるものを「陰」と「陽」という2つの性質に分けて考える、中医学の基本的な考え方です。

ここで大切なのは、

陰が悪く、陽が良いという意味ではない

ということです。

どちらも身体にとって必要であり、そのバランスが保たれていることが健康につながると考えます。

 

身近な陰陽の例

私たちの生活にも、陰陽の考え方はたくさんあります。

例えば、

陰 陽
夜 昼
月 太陽
冬 夏
寒い 暑い
静か 活動的
休息 運動

昼だけが続けば疲れてしまいます。

夜だけが続けば活動できません。

仕事ばかりでも疲れますし、休んでばかりでも体力は落ちてしまいます。

反対の性質があるからこそ、身体も自然もバランスを保つことができます。

 

身体にも陰陽がある

中医学では、身体の中にも陰陽があると考えます。

例えば、

陽には、

  • 身体を温める

  • 活動する

  • エネルギーを生み出す

といった働きがあります。

一方、陰には、

  • 身体を潤す

  • 身体を冷ます

  • 休息や回復を助ける

という働きがあります。

どちらか一方だけでは、身体は正常に働くことができません。

 

陰陽のバランスが崩れると…

例えば、

陽が強くなりすぎると、

  • のぼせやすい

  • 顔が赤くなる

  • イライラしやすい

  • 暑がり

といった状態になることがあります。

また、

陽が不足すると、

  • 手足が冷える

  • 疲れやすい

  • 温かいものを好む

といった傾向が現れることもあります。

 

反対に、

陰が不足すると、

  • のどが乾きやすい

  • 寝汗をかく

  • 身体がほてる

などの状態がみられることがあります。

 

このように、中医学では「冷え=陰」「熱=陽」と単純に考えるのではなく、身体全体のバランスをみながら判断していきます。

 

ORCAでも大切にしていること

「冷え性だから温めればいい。」

「暑がりだから冷やせばいい。」

実際には、それほど単純ではありません。

例えば、身体の表面は熱くても、お腹や足元は冷えている方もいます。

逆に、冷えを感じていても、身体の中には熱がこもっている場合もあります。

当院では、こうした身体全体の状態を確認しながら、その方に合った施術をご提案しています。

中医学では、症状だけでなく、身体全体のバランスを整えることを大切にしています。

 

まとめ

陰陽とは、「反対の性質を持つものがお互いに支え合い、バランスを保つ」という中医学の基本的な考え方です。

  • 昼と夜

  • 夏と冬

  • 動くことと休むこと

  • 温める働きと潤す働き

どちらか一方だけでは健康を保つことはできません。

身体も同じように、陰と陽のバランスが整うことで、本来の働きを発揮しやすくなります。

次回は、中医学でよく耳にする「五臓(ごぞう)」について、「心・肝・脾・肺・腎」がそれぞれどのような働きをしているのかを、初めての方にもわかりやすくご紹介します。



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