第1章 中医学の基本を知る 第3話2026.8.5
第3回 「気・血・津液(しんえき)」とは?
身体を支える3つの要素をわかりやすく解説
「最近なんとなく疲れやすい。」
「冷えやむくみが気になる。」
「肌や髪の乾燥が気になる。」
このような不調は、病気とまでは言えなくても、多くの方が感じたことがあるのではないでしょうか。
中医学では、このような身体の状態を考えるうえで、「気(き)」「血(けつ)」「津液(しんえき)」という3つの要素を大切にしています。
これらは健康を支える基本となるもので、互いに助け合いながら身体の働きを維持していると考えられています。
今回は、中医学の基本となる「気・血・津液」について、わかりやすくご紹介します。
気・血・津液とは?
中医学では、人の身体は「気」「血」「津液」の3つが十分にあり、バランスよく巡ることで健康が保たれると考えます。
反対に、どれか一つが不足したり、流れが滞ったり、バランスが崩れたりすると、不調が現れやすくなります。
それぞれの役割を見ていきましょう。
気(き)とは?
「気」は、生命活動を支えるエネルギーのような存在です。
目で見ることはできませんが、呼吸や消化、身体を動かすこと、体温を保つこと、病気から身体を守ることなど、あらゆる生命活動に関わっていると考えられています。
また、「気」は血や津液を全身へ巡らせる働きも担っています。
気のバランスが崩れると…
中医学では、「気」が不足したり、流れが滞ったり、逆方向へ流れたりするなど、さまざまな状態があると考えます。
例えば、
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気が不足する「気虚(ききょ)」
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気の流れが滞る「気滞(きたい)」
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気が本来とは逆方向へ流れる「気逆(きぎゃく)」
などがあり、それぞれ現れる症状や原因が異なります。
血(けつ)とは?
「血」は、西洋医学でいう血液と似ていますが、それだけではありません。
中医学では、身体に栄養を届け、筋肉や皮膚、髪、目などを養い、心身を安定させる働きがあると考えられています。
十分な「血」があることで、身体はスムーズに働きます。
血のバランスが崩れると…
血にもさまざまな状態があります。
例えば、
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血が不足する「血虚(けっきょ)」
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血の巡りが悪くなる「瘀血(おけつ)」
などが代表的です。
同じ肩こりでも、血の巡りが関係している場合もあれば、血が不足して疲れやすくなっている場合もあるため、中医学では身体全体の状態をみながら考えていきます。
津液(しんえき)とは?
津液とは、身体に必要な水分の総称です。
汗や涙、唾液だけでなく、関節を滑らかに動かすための潤いなども含まれます。
身体を潤し、熱を調節し、内臓や皮膚が正常に働くために欠かせない存在です。
津液のバランスが崩れると…
津液も、身体の状態によってさまざまな変化が起こります。
例えば、
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津液が不足して乾燥しやすくなる状態
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津液の巡りが悪くなり、余分な水分がたまる状態(痰湿・水湿など)
があり、乾燥だけでなく、むくみや身体の重だるさなどにつながることもあります。
気・血・津液は互いに支え合っている
「気」「血」「津液」は、それぞれが独立して働いているわけではありません。
例えば、
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気は血や津液を巡らせる働きを担う
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血は気の働きを支え、全身に栄養を届ける
-
津液は身体を潤し、気や血が働きやすい環境を整える
この3つが互いに支え合うことで、身体は本来の働きを維持しています。
そのため、中医学では一つだけを見るのではなく、全体のバランスを大切にしています。
ORCAでも大切にしている考え方
当院では、「肩こりだから肩だけ」「腰痛だから腰だけ」という考え方ではなく、お身体全体の状態を確認しながら施術を行っています。
例えば同じ肩こりでも、
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疲労が蓄積している方
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冷えが強い方
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むくみが気になる方
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ストレスが多い方
では、不調の背景が異なることがあります。
中医学では、このような身体全体のバランスをみながら、その方に合わせた施術を組み立てていきます。
まとめ
中医学では、「気・血・津液」は健康を支える基本となる3つの要素です。
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気は身体を動かし、働かせる力
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血は全身に栄養を届け、身体を養うもの
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津液は身体を潤し、正常な働きを支える水分
そして、それぞれには「不足する」「滞る」など、さまざまな状態があります。
これらのバランスを整えることが、中医学では健康づくりの基本と考えられています。
次回は、中医学でもっとも基本となる考え方の一つである「陰陽(いんよう)」について、日常生活の身近な例を交えながらわかりやすくご紹介します。




