中医学からみた腰痛とは2022.7.20

鍼灸マッサージサロンORCA(オルカ)です。

今回は、中医学の理論からみた腰痛についてのお話です。

まずはじめに中医学とは、中国伝統医学のことであり日本では俗にいう東洋医学とは少し異なります。東洋医学は中医学はもちろん、日本で独自に発展した漢方医学やインド医学であるアーユルヴェーダ―アなど、アジア諸国で発展した伝統医学の総称だと言われています。こうした医学は元を辿ると中国が起源だと伝えられていますから、そういった意味で中医学とはすべての伝統医学のはじまりとも言えます。

中医学では、人体の構成として気・血・水というものがあり、これらがバランスよく巡ることで大切だと考えられています。
『気』とは、元気や活力、エネルギーのことで、主に新陳代謝や免疫などと深い関係があります。『血』とは、一般的な血液と同じく全身に栄養を届けるなどの働きもありますが、他にも精神活動に大きく関係しています。最後に『水(津液)』は、血以外のすべての液のことで、リンパ液や髄液なども含まれます。主な働きとしては、身体を潤したり滋養などと関係しています。

この気血水のバランスが崩れた時に、不調や痛みが発生していき、これを不通即痛(ふつうそくつう)と言い、通らなければ即ち痛むという意味です。

では、具体的にどのようなことが考えられるのか挙げていきます。


①イライラやストレスが原因の腰痛
これは、『肝』の不調が原因の腰痛です。『肝』とは、肝臓そのものではありません。肝は気の巡りを順調に保ったり血をコントロールするなどの働きをしています。この肝の不調による腰痛は、ストレスや生理前によって痛みが発生し逆にリラックスした状態では痛みが緩和するのが特徴です。ストレスなどにより肝がダメージを受けることによって、気血が上手く巡らずに起こることが原因になりますので、軽いストレッチなどをすることで気血の巡りを整えることが大切です。また、柑橘類を食べたり香りを嗅ぐことで気の巡りがよくなりますので、積極的に試してみてください。


②血行不良が原因の腰痛
これは、『瘀血(おけつ)』といって、老廃物を多く含んだ巡っていない汚れた血が原因の腰痛です。血流が悪く痛みも一定です。同じ姿勢でいると痛みだしたり、決まった場所に痛みが発生します。痛み方は針で刺されたような強い痛みが発生し、悪化すると神経痛なども起こります。適度な運動で気血の流れを良くすることで滞りを改善する必要があります。巡りを邪魔しないように冷たい食べ物や患部を冷やしたりしないようにして過ごしましょう。

③冷えが原因の腰痛
これは、『陽虚(ようきょ)』が原因の腰痛です。『陽虚』とは、身体を温める力が不足している状態のことを指します。温める力が不足している状態では、筋肉が上手く働かず血の滞りが発生します。このタイプは男性より女性の方に多く見られたり、貧血症状も併せて見られることがあります。根本的な原因としては、血の不足が原因になっていることが多いため、血を補う食事を心がけましょう。また、身体を冷やさないように(特に首、足首を冷やさないように)注意して下さい。➡血を補う食材:レバー、ほうれん草、黒ゴマ、黒豆、プルーンなど

④老化が原因の腰痛
これは、『腎虚(じんきょ)』が原因の腰痛です。『腎』とは、腎臓そのものではありません。腎は生殖やホルモン、免疫などの働きをしており、中医学では最も大切な臓器として考えられており生命の源です。症状が長く続けばあらゆる不調を起し、腎を傷つけ老化を早めてしまいます。この腎が原因の腰痛の特徴は慢性的と言うことです。このタイプは、疲れが取れにくかったり、精力減少などの症状も併せて見られることが多いです。できるだけ慢性化させずに老化を早めないことが大切になっていきますので、患部を冷やさないように心がけ腎を補う食事を摂って早めにケアしてください。➡腎を補う食材:ひじき、鶏肉、にら、しじみ、黒豆など

腰痛といっても原因や痛み方はさまざまです。

例えば、ヘルニアが原因で腰に痛みがある方は、髄液の炎症が神経にも影響を及ぼし痛みが生じているというのが一般的な診断ですが、中医学では上記の②瘀血と④腎虚が深く関係しています。また坐骨神経痛は、②瘀血と④冷えが深く関係しています。

このように西洋医学的な診断と中医学ではそもそも考え方が異なります。対処療法に強い西洋医学と根本治療に強い中医学を上手く活用して、症状の改善を図ってみてくださいね。

当院での腰痛改善は、指圧はもちろん鍼灸・カッピングなどもございますので、まずはお気軽にご相談ください。